長引く不況で消費心理が冷え込む中、大手衣料ブランドが相次ぎ東京・新宿に旗艦店を出店している。
ファーストリテイリング傘下のカジュアル衣料チェーン「ユニクロ」は27日、家電量販大手のビックカメラとの共同店舗「ビックロ」を新宿駅東口前にオープ
ン。その隣では同日、「リーバイス」ブランドを展開するジーンズ大手リーバイ・ストラウス・ジャパンが28日に開店するコンセプトショップを披露した。各
社とも新宿を「日本最大の商圏」と位置づけ、知恵を絞った店舗展開で巻き返しを図ろうと必死だ。
ビックロは地下3階~地上8階のうち、地上1~3階がユニクロ、それ以外はビックカメラが営業。ビックのポイントでユニクロの商品券に交換できるなど同店限定サービスを利用できる。
外国人観光客の来店も見込み、英語など4カ国語に対応するスタッフを常駐。年間約600億円の売り上げを目指す。ファストリの柳井正会長兼社長は「日本最大のターミナル駅で日本一売りたい」と強調する。
一方、リーバイスの「リーバイスストア新宿」は、同ブランド初のグローバルコンセプトと位置づけた。地下1階~地上3階では同ブランドの全ラインアップを
扱うほか、裾上げや刺繍(ししゅう)など好みにカスタマイズできるサービスも。ビックロ同様、外国語対応スタッフも用意した。
衣料市場で
は流行品を低価格で販売するファストファッションが攻勢をかけるが、同社の斎藤貴社長は「消費者は低価格と本物志向とで二極化している。リーバイスの上質
さは必ず受け入れられる」と強調。ビックロについては「ファストファッションと比較できる機会が増えるのはプラス」と歓迎する。
新宿では百貨店の三越伊勢丹とルミネが8月に共同企画ストア「ルミタン」を期間限定でオープンするなどこれまでにない新展開が相次いでいる。日本最大の商圏を巡り、今後も工夫を凝らした店舗合戦が繰り広げられそうだ。
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